アートな生活

適材適所r

インテリア、置いてある小物などでそこに暮らす人のセンス、いや最近流行の言葉で言うなら品格が出てしまうから恐ろしい。不思議なもので、これでもかというほど多くのコレクションやお宝が並べられていても雑然さを感じさせない住まいもある。また一見えっと思うような少女趣味的な個性の強いカーテンや小物、照明器具などをとても暖かい気持ちのやすらぐ空間にしてしまうマジシャンのような住まい手もいる。そうした方々は、一つ一つのインテリアに対する思いいれの深さ、そして暮らしの場を大切に、日常、一日一日の生活を楽しく豊かに生きてられる気がする。

私はといえば我が家の犬との共生という特殊事情も伴って、犬の手の届くところにはあまり小物を置けない、毛のつくファブリックなものも避けたい、などと制約がある。それでも犬がいたずらしない物や、手の届かないところには、一つ、また一つと物が増えてくる。さすがに雑然さを感じるようになると見えないところへしまう。実は私はあまり物を外に出しておきたくないと思うのは、小物を一つ一つ拭く手間が大変ということもある。ガラスの美しいオブジェの埃などはさすがに目に付く。眺めて気持ちのよいレベルであって、掃除の大変さを感じない小物の数ということで我が家はほぼおちつく。

もっと大きな意味の空間の美ということで最近面白い体験をした。たとえばこれまで置いてあった椅子やちょっとした小物などを取り除いてみると、ほとんどの場合、その空間が妙にすっきり気持ちよく感じられる。それが先日日当たりのよいところへと植木鉢を移動したときのこと、そうしたらそこの空間がすごく殺風景で、まるでもう一度植木鉢を戻して欲しいと訴えかけられているような思いをした。できるだけ物を置かないすっきりした空間が美しいとばかりは言えない経験をはじめてした。(2008.4)

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